いのりのかたち

miroku

2015年05月03日 21:03

信濃美術館で大絶賛開催中の、「いのりのかたち」展に行ってきました。













今回の目玉は、なんといっても「仮面の女神」「縄文のビーナス」という、長野が誇る二大国宝なお二方。

彼女たち(?)には、去年の暮れだったかな?トーハク(東京国立博物館)で開催された国宝展でお会いしたのが初めてで、そこで一目惚れといってもいい程の大ショックを受け、早速土偶関連の資料を漁っては貪るように読んだっけ。もう、胸キュンぞっこんLOVE♡なんです



・・・うん、大丈夫。気持ち悪いコト書いてんなコイツって自覚症状はあるから♪



「縄文のビーナス」のふくよかな女性感や、「仮面の女神」から照射される呪術的な魅力はもちろん素晴らしいし、トーハクにてボクがヤラれてしまった部分もまさしくそこなんだけど、今回、間近で見て改めて感じ入ったのは、その文様の艶めかしさすら感じるほどの生命力と躍動感

トーハクでは気付かなかったんだけど、縄文のビーナスは頭頂部や後頭部にも文様が入っているんですね。
縄で刻まれたその文様のカタチは、「円」。
円をなぞるように目で追っていくと、自然と円の中心に自分が引きずり込まれていくような、めくるめく浮遊感を感じます。

その感覚は、仮面の女神に於いてはもっと顕著で、腕から胴回りにかけてのアシンメトリーな文様は更に呪術的でミステリアス。

縄文の人々の美意識や感覚、もっと言ってしまえば「世界の見方」はどんなものだったのか?
刻まれた縄文の円にグルグルと幻惑されたのか、そんな空想とも妄想ともつかないコトを考えながら、時間の経つのも忘れて見入ってしまいましたとさ。



でもって、お次は仏像。これまた素晴らしかった!
京都や奈良といった「メジャー級」と違い、地方の仏像展というのはともすれば地味になりがち。
でも、それはそれで土着な魅力や信仰の香りが濃厚で見応えがあるし、決して京都や奈良と比して劣る部分ではないんだけど、今回展示されている仏像は、そんな都会的(仏像の都という意味で)な華々しさを備えた方々が多くていらっしゃっていて、非常に見応えがありました。

特に、牛伏寺の如意輪観音さん
六本の腕を自由に躍らせながら、片膝をつき頬に軽く手を当てるその姿は、エロス(生命力)に満ち溢れていて、異形極まりないのに安らぎに満ちているという奇跡のバランス感!
うむ、やっぱ如意輪さんはいいね。

印象に強く残っている仏像をもうひとつ、観松院の菩薩半跏像が可愛かったなぁ。
百済、渡来仏、鋳銅という、ボクの大好物が3つ揃った、いわば「お子様ランチ」的な大好仏なんだけど、本来頬に当てている手が曲がってしまっていて、掌が表面を向いている格好になってまして。
その様子がさ、まるで「ゴメ~ン、待った?」と、待ち合わせにちょっとだけ遅れちゃったバツの悪さを作り笑いで誤魔化している感120%で、超カワイイんですけど♪(←ギャルか?)



仏像、そして土偶と、写真や遠くから眺めただけでは絶対に感じるコトの出来ない「生々しさ」を十分に堪能できた、大満足な展覧会でしたとさ。



以上、著作権等の関係から一切写真を貼り付けなかったので、何が何やらチンプンカンプンな展覧会レヴューはこれにて終了。
「ふ~ん、どんなカタチしてんだろ?」とちょっとでも気になった方は、是非とも信濃美術館へ足を運んでくださいませ。

ボクも、もう一回くらいは観直しに行こうっと。





あ、最後にもういっこ。

展覧会の華といえば、なんといっても物販!
今回は物販にもチカラが入っているようで、トーハクにも並んでいた土偶関連のグッズと同じものがいくつもあって、その充実っぷりに感動。
土偶ぬいぐるみでしょ、土偶フィギュアのガチャガチャでしょ、それに土偶ビスケットも!

「どうせオメェ、物欲に負けてまた散財したんだろ?」

と思ったそこのアナタ、残念不正解。土偶グッズには一円だって散財しませんでしたとも!
だってさ、

「コレ全部、トーハクで買って持ってっから♪」

って、バカッ!



ただ、展示内容が予想の上をいく満足度だったので、図録も兼ねて公式本だけは購入。







写真も多めでなおかつキレイ。公式本とあるけど、もう図録として売っちゃえばいいのに。





最後の最後に、







どうよ?ウチの土偶たち。
きゃ~、やだも~、超カワイイんですけど~♪(←ギャルじゃなくてオネエだろもうそれ!)




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