現在進行形の「昔ながら」

miroku

2016年04月30日 23:51

家からすぐの、とあるラーメン屋さんへぶらりと。









ラーメンと半チャーハンのセットで、650円(税込)なり。

よく使われるラーメンの形容詞として「昔ながらの」という言葉があるけれど、ここのお店はまさにソレ。
しかも、狙って出してる感じじゃあなく、本物の、そして現在進行形な「昔ながら」

しこしこツルツルなたまご麺に、あっさりシンプルな鶏ガラスープ。
この表現は適切じゃあないかも?なんだけど、良い意味で「子供の頃に食べた、スーパーやデパートのフードコートで食べたラーメンの味」を思い起こさせる、素朴で素直なラーメンでした。

うんうん、こういうラーメンが食べたかったんだよなぁ。

凝りに凝った今時の進化系ラーメンや、素材にこだわって「昔ながら」を追求したラーメンももちろん美味しいんだけど、こういう現在進行形の懐かしさが溢れるシンプルなラーメンって、このご時世じゃなかなかお目にかかれないんだよね。ある意味絶滅危惧種といっても過言じゃあないのかも。




そして、懐かしいのは味だけじゃあなく。
店構え、店内のレイアウトや調度品、置かれているマンガの数々、そして食べに来ているお客さんの面構えまで!・・・お店を構成しているそれら全ての要素が混じりっ気なし純度100%の昭和主義に貫かれていて、

「こういう感じのお店、昔の刑事ドラマで聞き込みのシーンとかでよく見たっけ・・・」

と、ラーメンを食べている最中に「私だけの十字架」(『特捜最前線』のエンディング曲)が脳内BGMでフル再生されちゃったもの。



「これ、デザートで(笑)」


と、お会計の際にマスターがにょきっと差し出した一本のバナナ(に詰まった心遣い)も含めて、このお店が大好きになっちゃった。
・・・まぁ、筋金入りのバナナ嫌いボクなので、このデザートは食べれなかったんだけどね(苦笑)






懐かしいといえば、こんな小ネタも。













俺さぁ
今はこんな牛乳パンのモデルなんかやってっけど
いつまでもこんな田舎で燻ってるつもりないから
東京で
ぜってぇ(絶対)有名になってみせっから!!!




という、強烈な上昇志向と野心に満ちた眼差しに惹かれて、思わずジャケ買い(?)
平成の若者たちが失ってしまった何かを、この少年から感じました、、、って、なんのこっちゃ。



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