現在進行形の「昔ながら」
家からすぐの、
とあるラーメン屋さんへぶらりと。
ラーメンと半チャーハンのセットで、
650円(税込)なり。
よく使われるラーメンの形容詞として
「昔ながらの」という言葉があるけれど、ここのお店はまさにソレ。
しかも、狙って出してる感じじゃあなく、本物の、そして
現在進行形な「昔ながら」。
しこしこツルツルなたまご麺に、あっさりシンプルな鶏ガラスープ。
この表現は適切じゃあないかも?なんだけど、良い意味で
「子供の頃に食べた、スーパーやデパートのフードコートで食べたラーメンの味」を思い起こさせる、素朴で素直なラーメンでした。
うんうん、こういうラーメンが食べたかったんだよなぁ。
凝りに凝った今時の進化系ラーメンや、素材にこだわって「昔ながら」を追求したラーメンももちろん美味しいんだけど、こういう現在進行形の懐かしさが溢れるシンプルなラーメンって、このご時世じゃなかなかお目にかかれないんだよね。ある意味
絶滅危惧種といっても過言じゃあないのかも。
そして、懐かしいのは味だけじゃあなく。
店構え、店内のレイアウトや調度品、置かれているマンガの数々、そして食べに来ている
お客さんの面構えまで!・・・お店を構成しているそれら全ての要素が
混じりっ気なし純度100%の昭和主義に貫かれていて、
「こういう感じのお店、昔の刑事ドラマで聞き込みのシーンとかでよく見たっけ・・・」
と、ラーメンを食べている最中に
「私だけの十字架」(『特捜最前線』のエンディング曲)が脳内BGMでフル再生されちゃったもの。
「これ、デザートで(笑)」
と、お会計の際にマスターがにょきっと差し出した
一本のバナナ(に詰まった心遣い)も含めて、このお店が大好きになっちゃった。
・・・まぁ、筋金入りのバナナ嫌いボクなので、このデザートは食べれなかったんだけどね(苦笑)
懐かしいといえば、こんな小ネタも。
俺さぁ
今はこんな牛乳パンのモデルなんかやってっけど
いつまでもこんな田舎で燻ってるつもりないから
東京で
ぜってぇ(絶対)有名になってみせっから!!!
という、
強烈な上昇志向と野心に満ちた眼差しに惹かれて、思わずジャケ買い(?)
平成の若者たちが失ってしまった何かを、この少年から感じました、、、って、なんのこっちゃ。
関連記事