2012年12月04日
エヴァQを観た
※※※ 以下は若干のネタバレを含む・・・かも?なので要注意 ※※※
『エヴァQ』を観ました。

TVシリーズ、そして旧劇場版のあの「煙に巻かれる感覚」はそれなりに好きだったし、リスタートとなる新劇場版の「序」そして特に「破」の、前シリーズとは打って変わったようなエンターテイメント性も、80年代スーパーロボットアニメで育ったボクにとってはかなり嬉しい変化だったので、今回のQは結構ハードルを高くして臨んだんだけど・・・
「・・・うんうん、やっぱりエヴァってこんなカンジだったよね」
という印象。
ネタバレになるので深くは書かないけれど、「破」で描かれた「エンターテイメントとしての、疾走感のある新しいエヴァ」の姿を、ボクは感じることができませんでした。
ダイナミック・プロ的なスーパーロボット活劇を求めているワケではないけれど、前シリーズでしつこいくらいに描写された葛藤劇や衒学趣味的演出を踏まえつつ、それらを全て内包した「活劇としてのエヴァ」を期待していただけに、ちょっと残念だったなぁ。
残念ついでにもういっこ。
あくまで個人的なハナシになってしまうんだけれど、ボクにとってのエヴァの魅力のひとつに「アニメで特撮をやっている」というのがあります。
ゴジラ映画をはじめとする東宝特撮映画のエッセンスを、画面の端々から感じるんです。
でも、今回のQからはそのエッセンスがほとんど感じることは出来なくなっていて・・・
Qを観終った瞬間に、まず頭に浮かんだのは、平成ガメラシリーズ(ド傑作!)の監督やスタッフの言葉でした。それは、
「特撮(怪獣)映画って、怪獣バトル映画になるにつれてつまらなくなった」
というモノ。
昭和29年公開の「ゴジラ」に端を発する東宝特撮シリーズは、当初は怪獣という人智を超えた災厄と、それに巻き込まれる人間(=社会)の対比がしっかり描かれていたものの、シリーズ化を重ねることによる出演怪獣の増加と、それに伴う脚本の低年齢化によって「人間の生活と関係のない場所(南国の孤島とか)で怪獣同士が戦うだけの、怪獣プロレス」に成り下がってしまった。平成ガメラではその同じ轍は絶対に踏まないと心に誓ったそうです。
話をエヴァに戻すと、旧シリーズおよび「序」「破」で丹念に描かれていた防衛組織としてのネルフの描写や、使徒出現に伴う作戦行動開始のプロセス、そして使徒というワケのわからぬ敵がいつ現われるともしれない状況下で生活している市井の人々の描写というものが、今回のQでは一切なく、荒廃した地球でお馴染みの登場人物たち(だけ)が戦ったり悩んだりする(だけ)・・・そんな印象をかなり強烈に受けました。
まぁ、「破」のラストでニアセカンドインパクトが発生済みというストーリーの設定上、もう人間社会は崩壊してしまっているワケで、そこに普通の生活を使った演出はもう不可能なんだろうけれどね。
などと、かなりの悪口大会になってしまったような気がするけれど、だからといってつまらないか?と問われると、決してそんなコトはなく、エヴァ特有の「衒学趣味に彩られた浮遊感に酔う」という愉しみ方はしっかり満喫できるし、宇多田ヒカルの楽曲の出来の良さも含めて、エンドロールでは決して「面白かった」という感情ではないけれど何かしらの感動が胸にこみ上げてきたのも事実なので、数年後に公開される完結編を首を長くして待ちたいと思います。
・・・でもこれ、あと1作で終わるのか???
PS...
同時上映(?)の特撮短編映画『巨神兵東京に現わる』が、ある意味本編よりも面白かった!
先日閉幕した特撮博には結局行けず仕舞いだったので、劇場の大画面でこの作品が観れたのは嬉しかったなぁ♪
『エヴァQ』を観ました。

TVシリーズ、そして旧劇場版のあの「煙に巻かれる感覚」はそれなりに好きだったし、リスタートとなる新劇場版の「序」そして特に「破」の、前シリーズとは打って変わったようなエンターテイメント性も、80年代スーパーロボットアニメで育ったボクにとってはかなり嬉しい変化だったので、今回のQは結構ハードルを高くして臨んだんだけど・・・
「・・・うんうん、やっぱりエヴァってこんなカンジだったよね」
という印象。
ネタバレになるので深くは書かないけれど、「破」で描かれた「エンターテイメントとしての、疾走感のある新しいエヴァ」の姿を、ボクは感じることができませんでした。
ダイナミック・プロ的なスーパーロボット活劇を求めているワケではないけれど、前シリーズでしつこいくらいに描写された葛藤劇や衒学趣味的演出を踏まえつつ、それらを全て内包した「活劇としてのエヴァ」を期待していただけに、ちょっと残念だったなぁ。
残念ついでにもういっこ。
あくまで個人的なハナシになってしまうんだけれど、ボクにとってのエヴァの魅力のひとつに「アニメで特撮をやっている」というのがあります。
ゴジラ映画をはじめとする東宝特撮映画のエッセンスを、画面の端々から感じるんです。
でも、今回のQからはそのエッセンスがほとんど感じることは出来なくなっていて・・・
Qを観終った瞬間に、まず頭に浮かんだのは、平成ガメラシリーズ(ド傑作!)の監督やスタッフの言葉でした。それは、
「特撮(怪獣)映画って、怪獣バトル映画になるにつれてつまらなくなった」
というモノ。
昭和29年公開の「ゴジラ」に端を発する東宝特撮シリーズは、当初は怪獣という人智を超えた災厄と、それに巻き込まれる人間(=社会)の対比がしっかり描かれていたものの、シリーズ化を重ねることによる出演怪獣の増加と、それに伴う脚本の低年齢化によって「人間の生活と関係のない場所(南国の孤島とか)で怪獣同士が戦うだけの、怪獣プロレス」に成り下がってしまった。平成ガメラではその同じ轍は絶対に踏まないと心に誓ったそうです。
話をエヴァに戻すと、旧シリーズおよび「序」「破」で丹念に描かれていた防衛組織としてのネルフの描写や、使徒出現に伴う作戦行動開始のプロセス、そして使徒というワケのわからぬ敵がいつ現われるともしれない状況下で生活している市井の人々の描写というものが、今回のQでは一切なく、荒廃した地球でお馴染みの登場人物たち(だけ)が戦ったり悩んだりする(だけ)・・・そんな印象をかなり強烈に受けました。
まぁ、「破」のラストでニアセカンドインパクトが発生済みというストーリーの設定上、もう人間社会は崩壊してしまっているワケで、そこに普通の生活を使った演出はもう不可能なんだろうけれどね。
などと、かなりの悪口大会になってしまったような気がするけれど、だからといってつまらないか?と問われると、決してそんなコトはなく、エヴァ特有の「衒学趣味に彩られた浮遊感に酔う」という愉しみ方はしっかり満喫できるし、宇多田ヒカルの楽曲の出来の良さも含めて、エンドロールでは決して「面白かった」という感情ではないけれど何かしらの感動が胸にこみ上げてきたのも事実なので、数年後に公開される完結編を首を長くして待ちたいと思います。
・・・でもこれ、あと1作で終わるのか???
PS...
同時上映(?)の特撮短編映画『巨神兵東京に現わる』が、ある意味本編よりも面白かった!
先日閉幕した特撮博には結局行けず仕舞いだったので、劇場の大画面でこの作品が観れたのは嬉しかったなぁ♪
Posted by miroku at 01:50│Comments(2)
│映画
この記事へのコメント
こんばんは☆
私はまだエヴァを観に行っていません。
でも、観た友人達の感想はmirokuさんと同じ感じでした。
だから、あまり期待しないで映画館へ行こうと思います!!
私はまだエヴァを観に行っていません。
でも、観た友人達の感想はmirokuさんと同じ感じでした。
だから、あまり期待しないで映画館へ行こうと思います!!
Posted by たかちゃん
at 2012年12月04日 23:31

たかちゃんさん、こんばんです^^
記事であ~だこ~だといろいろ書いたんですが、なんだかんだ言っても劇場の大画面で観るべき作品だったように思います。
観たら感想聞かせてくださいネ♪
ボクももう一回くらいは劇場に足を運ぼうかな?(1000円ディの日にでも)
記事であ~だこ~だといろいろ書いたんですが、なんだかんだ言っても劇場の大画面で観るべき作品だったように思います。
観たら感想聞かせてくださいネ♪
ボクももう一回くらいは劇場に足を運ぼうかな?(1000円ディの日にでも)
Posted by miroku
at 2012年12月05日 18:04
