2017年09月09日

2017のベスト・オブ・ベスト!『釜山行き』

気がつくとまたもやブログサボリウィークに(苦笑)

サボってる間もいたって通常営業。
コレといってオモシロ楽しいコトもなく、皆様方にお知らせしたい喜ばしい出来事などあるはずもなく、、、

って、あった!あったあったあった!
お知らせしとくコト、あったやんけ!

まだ年末までには3ヶ月以上も残っているんですが、今年のマイベスト映画が早くも決定しましたので「誰もテメェのベストなんか知りたかねぇよ」というご意見につきましては耳を塞ぐという自衛手段を取りつつ、この場を借りて皆様にお知らせしてみたい次第。




『釜山行き』
(邦題『新感染 ファイナル・エクスプレス』










【ストーリー】
 別居中の妻がいるプサンへ、幼い娘スアンを送り届けることになったファンドマネージャーのソグ。夜明け前のソウル駅からプサン行きの特急列車KTX101号に乗り込むが、発車直前に感染者を狂暴化させるウイルスに侵された女性も乗ってくる。そして乗務員が彼女にかみつかれ、瞬く間に車内はパニック状態に。
 異変に気づいたソグは、サンファとその妻ソンギョンらと共に車両の後方へ避難する。やがて彼らは、車内のテレビで韓国政府が国家非常事態宣言を発令したことを知り…。





「韓国で今メチャメチャ面白いゾンビ映画がヒットしてるんだってさ」という噂を耳にして以来ず~と気になっていた今作は、そんな噂やボクの予想の遥か頭上を音速で飛翔するかの如き面白さ。
今年のナンバー1は当然として、一昨年の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』、去年の『この世界の片隅に』と同様、今年のベストとかそういうレベルではなくオールタイムベスト級のド傑作でした。


何がそんなに凄いのか?

そんなもん全部だよ、全部!

としか言いようのないほどに頭から尻尾の先まであんこが詰まったたい焼き状態(どんな状態だよ?)なんですが、それでもその魅力のほんの僅かでもお伝えしたいという余計なお世話感まる出しで、ちらっと語ってみたいと思います。


この映画の何がスゴイかって、フレッシュかつ無慈悲なゾンビ描写がしっかり「怖い」にも関わらず、作品のテーマは人間の純真無垢な「愛」だというコト。
ロメロの『ゾンビ』以降星の数ほどのゾンビ映画が作られ、我々ゾンビファンも数多の作品群を観ている(観させられている)ので、「ほほぅ、良く出来てるなぁ」と感じるコトは多々あれど怖いという感情まで至る作品って実はそんなに多くはなかったりします。
ボクの大好きな『アイ・アム・ア・ヒーロー』だって「邦画で世界基準のゾンビ映画がようやっと登場した!」という感激こそあれど、怖かったと聞かれれば「う、うん・・・」と言葉を濁してしまいがちだったりするので。
でも、今作は怖かった。しっかりちゃんと怖かった!

列車内や駅といった閉鎖された空間に密集したゾンビの群れ・・・
ロメロのゾンビが牧歌的にすら思えるほどに凶悪で凶暴。最近流行の「走るゾンビ」なのもあって、こんなん絶対に逃げ切れねぇ感が半端なかったです。


そして、「愛」の部分。
ポン・ジュノ監督の『グエムル』が怪獣映画の皮を被った「家族映画」だったように、今作はゾンビ映画のフォーマットで描かれた愛情についての物語でした。
ネタバレになるので詳細は書かないけれど、親子の愛、夫婦の愛、隣人愛などなど、登場人物たちの行動原理は全て何かしらの愛情に基づいていて、それがもう泣かせるんだよねぇ。

特にラストの10分間なんて涙の止まる隙がないほどにエモーショナルなシーンの連続で、ちょっとでも油断しようものなら声を上げて泣いてしまいそうになるほど。号泣しそうになるのを必至で堪え肩をぶるぶると震わせながらスクリーンを凝視してました。

で、ラストのラスト。
とある人物の歌声に「冒頭のアレが伏線だったのかぁ~ッ!」と涙腺のダム崩壊。

「ゾンビ映画で泣くオマエがどうかしてるってだけのハナシだろ?」というリアクションが返ってきそうなんですが、さにあらず。
劇場内のあちらこちらからすすり泣く声や鼻を啜る音が聞こえてくるという、ゾンビ映画ではちょっとした異常事態。
韓国映画はダイレクトに「情」の部分を刺激する演出や描写が多いけれど、この映画もまた然りでした。
あぁ、思い出すだけでも涙が・・・・。

また極端なコトを書いてしまうけれど、この映画を観て泣かない人とは絶対に友達になれないような気がする。。。


とにかくエンターテイメントとして最高に面白いし、ゾンビ映画史にその爪痕が確実に残る作品なので、是非とも多くの方に観て欲しいんだけど、なにせゾンビだからねぇ。

でも、直接的なグロい描写は意外に少ない(というかほとんどなかったかも)し、ホラーやゾンビ云々を抜きにして災害パニックムービーとして非常に優れた一本なので、この記事を読んでちょっとでも興味が湧いた方は長野ロキシーさんへ騙されたと思って足を運んでみてください。

「面白そうだけど、韓国映画って観たコトないからなぁ」という方もご安心を。
主演のコン・ユさんは何気に大沢たかおに似ているので、観ているうちにだんだんと大沢たかお主演の映画を観ている気持ちになるし(いや、割とマジで)、吹き替え版は実力派声優陣が熱演しているので韓国映画初心者にもハードルは低くなっている模様。

ってか、なんならもうボクが映画代を払って「新感染オフ会」を開催してもいいくらいのテンション。完全に布教モードに入っちゃてますな。

さて、明日は土曜日。
何時の回に観に行こうかな?
で、明後日は日曜日。
劇場、混んでないかな?(何回観れば気が済むんだよ!)



ちなみに、今作には前日譚が存在しておりまして。
アニメ『ソウル・ステーション:パンデミック』がそれ。







というか、そもそもこのアニメがまずあって、その世界観で実写映画を作ったという順番らしいです。
どちらも監督はヨン・サンホ。アニメも作って実写もやってって、どんだけ才人なんだよ!


ただ、この映画にはひとつだけ困ったポイントが。
それは、余りに面白過ぎる為に前日に観た『ワンダーウーマン』の印象が全部吹っ飛んでしまったというコト。

いや、『ワンダーウーマン』もかなり良い映画(単なるアメコミ映画以上に深い部分も含めて)だったし、書きたいコトや語りたいコトだってたくさんあったはずなんだけど、、、ガル・ガドットすまん!



・・・と、ここまで書いておいてアレなんですが、明日は黒沢清監督の新作『散歩する侵略者』が公開されるし、月末にはエドガー・ライトの『ベイビー・ドライバー』も控えているから、今年のベストはまだまだ変動しそうな予感も。。。




  


Posted by miroku at 00:17Comments(2)日記映画